翁犬ブログ

老犬ラブラドールの日々

「昆虫宇宙人説」もろくも崩れ去る?

先のブログ記事で、おっちゃんは昆虫宇宙人(虫)説を唱えていると書きましたが・・・。

okinainu.hatenablog.jp

その根拠は、約3億7千年前に昆虫の祖先であったといわれるトビムシの化石が出たあと7000万年の間、昆虫の進化を示す化石が全く現れることなく(※)、その後突如として新種の昆虫が大量発生したこと。また、その異形や完全変態、複眼を持つなどの変わった生体など、地球上の動物としてはかなり特異であるがゆえに、隕石に乗って地球外からやってきたのではないかといった説があることからです。

(※ ちなみにこういった進化の過程不明期間をミッシングリンクというらしいです。人も類人猿から直立二足歩行を始めた時期あたりは、ミッシングリンクとなっているらしいです。)

news.yahoo.co.jp上記で詳しく解説しています


しかし、この昆虫宇宙人説をネタにしたこともあって、改めてしっかり調べてみましたら、2014年に様々な昆虫の遺伝子解析を行った結果、昆虫の出現は約3億7千年前ではなく、更に遡った4億8千年前であり、これまで3億5千年前とされていた有翅(し)昆虫類の羽の獲得も、4億年前以上にさかのぼるという分析結果が出ていました。

www.nikkei.com

この結果が本当だとすると、前記のミッシングリンク中にその後発現する多様な昆虫の元となる何かが宇宙からやってきたという説は、ただただ化石が出ていないというだけで、実際には幾種かの昆虫がすでにその時代にもしっかり存在していたであろうと推測されることから、ほぼ否定されることになります。

ということで、おっちゃんの昆虫宇宙人説は、最新の科学的データ分析から推察すると否定されてしまうのですが、最初に地球の生命が誕生した謎という点では、他星の隕石など、地球に存在しない物質が地球に来たことにより、地球生命誕生のきっかけになったという、「パンスペルミア説」なるものもあるようです。

地球に存在するクマムシという微生物は、宇宙空間において暴露されても、休眠した後に復活するほど強靭らしいですから、宇宙空間中の隕石にクマムシのような生きた微生物の存在が確認されたりすれば、パンスペルミア説がより一層信憑性を増すことになるのでしょう。

小惑星探査機「はやぶさ」は、惑星リュウグウからサンプルを持ち帰り、地球外の有機物の存在を確認することで、地球生命の誕生の謎を解明するという役割もあったのですが、まさにパンスペルミア説について検証するミッションでもあったわけです。

ただ、現在のサンプル調査結果では、微生物の存在は確認されていません。が、タンパク質の生成の素となる、アミノ酸や炭酸水などは見つかっているようです。

ということで、昆虫宇宙人説で、地球生命誕生の秘密まで調べていくことになった訳ですが、改めて、ネット情報の取捨選択の難しさを感じました。

前記のリンクの昆虫の起源の記事を見ると、昆虫宇宙由来説が本当かのように書いてあり、疑問や反証の可能性などには全く言及していませんし、他にも沢山の宇宙人説記事があるので、それらはいかにも本当のように感じてしまいます。

こういう記事が沢山あるのは、宇宙人説が衝撃的でキャッチーなのでアクセス数が伸びるからというのが大きな理由としてあると思いますが、このアクセス数を伸ばしたいゆえに同じような記事が増殖するというのが、ネット記事の信憑性を下げてしまう、大変よろしくないところだと思います。炎上ねらい系とか、誹謗中傷とか、スキャンダルとかそういうのも、アクセス目当ての輩が多数いるゆえに、はびこっているのと同じでしょう。

一方、宇宙人説を否定する情報や記事はかなり少なく、また、それらの記事を検索するのも比較的難しいので、軽く検索したレベルではなかなか出てきません。また、否定する記事の多くが、学術的データとか真面目な記事ゆえに、読みづらく、目に触れづらいということや、真面目故に読んでも全くキャッチーではないので面白くないということもあります。

そうなると、宇宙人説のほうが圧倒的に目に触れやすくなり、今回のおっちゃんのように、読者増を狙って、面白おかしく、いかにも本当風に、昆虫宇宙人説を唱える輩がたくさん出てきてしまう、ということになってしまう訳です。

ということで、ネット情報においては、正確な情報の真偽を図るには、結構な数の情報を比較検討し、学術的なデータなどの正確なソースもしっかりと取り出した上で判断するべきであるなあと、改めてそう思った次第です。

なお、現状ではほぼ否定されてしまった昆虫宇宙人説ですが、今後他星探査などがより進み、微生物の発見などがされた場合には、再び陽の目を見る可能性もあります。

科学的には否定されておりますが、個人的なたわごととしては、マラリアなどの死に至る病で人類を一番殺している生物「蚊」や、おっちゃんの大嫌いなMを含めた毒虫、そして多くの人々が大嫌いなGなど、昆虫はやはり宇宙=他星由来で、それ故に、生理的に地球生物に嫌われており、彼らは地球を侵略するために宇宙からやってきたものの、いかんせん大きさが小さすぎて、全てを掌握するまでには至っていないと思っていたりします。

ただ、蚊などに関しては、地球人や生物の血をおもいのまま存分に吸い、Gなども含めて地球生物を死に至らしめるウイルスまで媒介していたり、また、他の昆虫にしても、そこそこに繁栄したりしている分、(全動物の75%が昆虫らしいです)すでに一定以上の地球侵略はなし得ているとも思ったりしていますので、今後も昆虫宇宙人説については、注視していきたいと思っている次第です。

翁も、虫にたかられると嫌がるのは、インドア好きなおぼっちゃんだからというよりも、地球生物として、外星生物に嫌悪感があるからやんな。うん、わかるわかる。

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