散歩前に、○しっこと○んこを済ませてから行く、というのが翁のパターンで、それ故に散歩が大変楽でありがたいのですが、先日は、翁の調子があまりよろしくなく、○んこの方が出ていませんでしたので、「これはもしかするともしかするで～」と、念の為に○んこ袋を持っていこうと考えていたおっちゃんでした。
散歩にでかけ3～400ｍほど歩いたところで、翁が急に立ち止まりました。その少し前に急な階段でコケそうになっていたので、その時に足でもうって痛いのかなと思ってみてみましたが、特に怪我をしているわけでも、痛そうにしているわけでもないので、そのまま先に進みました。が、更に数百メートル進んだところで、今度は翁は急にしゃがみ込みました。
「あ、これはあかんやん！」と思うまもなく、翁は○ンコをしたのでした。おっちゃんは、「さっきの立ち止まり、この前兆やったのか。」と思うとともに、ズボンのポケットを探って、
「えらいこっちゃー、俺、○んこ袋持ってくるの忘れてきとるがな！！」と、心の中で大きく叫んだのでした。
あたりにビニール袋でも落ちていないか見回してみましたが、スーパーやコンビニでビニール袋有料のこのご時世に、そんな物が落ちているはずもなく、また、新聞紙や紙なども落ちていることもなく、場所は結構人通りや車通りもある通り沿いでしたので、○んこ袋を取りに帰ったりすると、「犬の○んこを放置する超マナーの悪いおっさん。」認定されるのは間違いありません。
折しも、一人の小学生女子がおっちゃんの横を通ったのですが、その表情はあたかも、「おっさん、犬のうんこ見つめながらいつ放置して立ち去ろうか考えてるやろ。わるいやっちゃなあ。」と言いたげな超悪マナー野郎を見る目に、被害妄想モード全開のおっちゃんには見えました。
「いや、そうやないねん。おっちゃん、袋を忘れましてん。放置する気とか全然ありませんねん。けど、流石に手づかみはでけへんやん。大体このわんわん、普段は散歩で○ンコとかせえへんのやで。」などと脳内会話！？を行いつつ、再度、あるはずのないポケットの中を袋を探して探ってみたり、また、周辺に何か袋類が落ちていたりしないか探してみるのですが、やっぱりなにもありません。
そしておっちゃんは途方に暮れたのでした。
行く前に袋を持っていかなければと思っていながらきれいに忘れる己のアホさを呪いつつ、どうしようかと更に頭を抱えていたところ、小学生男子二人組が、「うわあ、大きい犬、あっ！○ンコもメッチャでかい！」と言いながら通り過ぎていくではありませんか。
「彼らは俺らに多少なりとも興味を持っている。これはチャンスや！」とそう思ったおっちゃんは、彼らを呼び止めてこう聞いたのでした。「きみら、ビニール袋とか持ってへんかな。」と。
「ない。」と答える子供達に、更に食い下がって「ほな、ティッシュ持ってへんか？」と聞くおっちゃん。
「あらへん。」という答えに、心底がっくり。そしておっちゃんは再び途方に暮れるのでした。
すると、通り過ぎていった子供達がしばらくして立ち止まって、「ティッシュあった。」というではありませんか。おお！天の助け！
子供達にお礼を言ってポケットティッシュをもらい、無事翁の○んこを掴んだおっちゃん。全然気持ち良くないホカホカ感を手に感じつつ、「二度と袋を忘れへん。」と心に誓い、悪びれた様子もまったくなくあいも変わらずごきげんな翁と、（翁に罪はまったくないので、悪びれる必要など全く無い訳ですが）うちへと戻っていったのでした。
少年たち、ランドセルからティッシュを探してくれたうえ、マスク＆帽子姿の怪しいおっさんに渡してくれて、ほんまにありがとう。助かったわ。
「なにをしてるねんおっっちゃん」と思われましたら
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