翁犬ブログ

老犬ラブラドールの日々

翁、シャクナゲ尾根に行く。そしておっちゃんは、蛇を踏む。

京都北山にシャクナゲ尾根というのがあります。ここはGW前くらいに、群生したシャクナゲの花が沢山咲く、めっちゃ綺麗な尾根だったりします。

山歩きを兼ね、以前に何度か行ったことがあるのですが、3年ほど行っていなかったので、久々に行ってみることにしました。

で、花の様子がどうだか調べてみたんですが、どうやら4月下旬で満開時期は過ぎたらしく、4月末くらいからは枯れ始めている様子。まあ、それでも標高が高いところはまだ少しくらいは咲いているだろうということで、行ってみることにしました。

それにしても、昔はこういった情報も中々入手が難しかったんですが、今はSNSとか山歩きレポートWEBページなんかもあるんで、誰かしらが情報を発信しており、いつが満開だったとか、まだ咲いているとか、写真つきでメッチャ分かりやすく入手できて本当に便利です。まあそれ故に、一か八かの勝負での「満開鑑賞勝利」(なんじゃこのネーミング)みたいなワクワクとかは、なくなってしまいましたけれど。

で、シャクナゲ尾根行きですが、その日妻は仕事だったので、休みだったもう一人のおばちゃんを、翁との触れ合いを出汁に誘い出し、出発しました。

このシャクナゲ尾根、登り始めがかなり急峻な斜面で、尾根に出るまでがかなりしんどいのですが、この日の翁はかなり調子が良かったのか、山の恒例、「何人たりとも俺の前は歩かせねえ」を発動して、グイグイ斜面を上っていきます。



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なお、花の時期を過ぎた情報が浸透しているのか、GW中にも関わらず、登山道には人の往来は全然ありません。登り口の沢沿いでBBQをしている人はいましたが。

比較的早めに尾根を登りきり、シャクナゲの木もちらほら見えてきますが、花は見つけられず。どうやらこの辺は標高も低いので、既に枯れてしまっているようです。

しかし、このシャクナゲ尾根、最終的には標高600m近くと、結構登っていくゆえに、更に歩いていくと見られる可能性があると言うのは経験上で知っていましたので、悲観することなく歩いていくと、ありました、ありました。花の色はずいぶん薄くなっていましたが、シャクナゲの花はまだ残っていたのでした。


シャクナゲ遠景
枯れかけてますが
まだ花は残っていました



シャクナゲアップ
そこそこいい感じのやつも



翁遠景



翁近景

 

そこそこに残っているシャクナゲの花を眺めつつ、更に尾根を進んでいくと、より標高が高くなったところでは更に状態の良いシャクナゲも残っていました。



シャクナゲ1



シャクナゲ2



シャクナゲ3



シャクナゲ4



翁1



翁2



お座り翁1



お座り翁2



落ちたシャクナゲの花
落ちたシャクナゲの花


シャクナゲ5



思っていたより花が残っていたので喜んだおっちゃんおばちゃんでしたが、花ばっかり見て、下を見ていなかったおっちゃんに、悲劇が訪れます。

後ろを歩いていたおばちゃんが突然大きな声で「へびっ!!」と叫びました。

おっちゃんは実は蛇嫌い。「うおっ!」と飛び上がり、「何や!」と後ろを振り返ると、登山道の真ん中で軽くとぐろを巻きつつ、鎌首をもたげた若干小さめのシマヘビらしき蛇が、ガラガラヘビのようにしっぽを細かく震わせながら、こちらを威嚇していました。

「何やねん!」というおっちゃんにおばちゃんは、「蛇、踏んでたで」と言います。「マジか!!そんな感じなかったぞ」(実はこのシャクナゲ尾根、登山道の土が腐葉土で、ふかふかな所も多いので、そうだと思って気づかなかったのかもしれません。)と言ったおっちゃんに、おばちゃんは、「なんかズボンに枝みたいなんが絡んでるのかなと思ったら、とぐろを巻いているところを踏みつけられた蛇が、逆襲して巻き付こうとしているような感じやった。」と、その時の状況を説明してきました。

「メッチャキモいやん、蛇に巻き付かれるってメッチャ嫌やん、ごっつ嫌いやのに」と、ぞっとしているおっちゃんに、踏まれて逃げることができなかったのか、相変わらず蛇は威嚇を続けています。

「なんでこんなど真ん中におるねん!」「大体踏まれる前に逃げろよ」
「はよどっかいけ」

「あと翁!お前先に歩いてたんやから、蛇とか排除しといてくれよ!」
「お前顔の位置低いから、ガッツリ見えとったんちゃうんか!」
「大体、蛇がいたんなら、「蛇居ますで」言うて教えてくれよ!」

など、蛇と犬にさんざん恨み言を言いながら、踏んだ蛇がマムシでなくて本当に良かったと思ったおっちゃんなのでした。

ちなみに、ごっつい嫌味を言われまくったわんわんは、始終、「どうしましたか?」みたいな顔をしながら、時に「なんで前に進まないんです?」的な光線を送ってきつつ、自由にその辺をふんふんして、おっちゃんを心配することも、蛇を見に来ようとすることもなく、好き勝手していました。いや、あれでは蛇を追い払うことはできんな・・・。

なお、その後しばらくの間、おっちゃんはまったく花を見ることなく、下ばかりを見て歩きましたとさ。

そして、二人と一匹は、見晴らしの良い高圧鉄塔のあるところまでやってきたのでした。

つづく

 

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